イサーン逍遥

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妻子が2週間程一時帰国しており、時間もあったのでモーチット迄出向いてポンと来たバスに乗ってみました。
タイムリーなそのバスはサコンナコン行き。
未踏の地であったので願ったり叶ったりであります。

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途中、休憩を二度程挟みバンコクから揺られる事10時間弱、サコンナコンのバスターミナル周辺には特に何もなさそうだったので
市場行きと書かれたソンテウに乗ったのですが、これが珍道中の始まりでした。
辺鄙な村のはずれの市場だったんだですよ。
もちろんバスターミナルに戻るソンテウはなく(1日2便)当たり前のように宿もありませんでした。
この途方に暮れる感、久しぶりです。
これが東南アジアでなかったら、こんなに落ち着いて宿も足も無い状況を楽しめる筈もないんですけど。


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当たり前のように食堂も1軒しかなく、限りなく望み薄な中「この辺りに宿とか泊まれる場所ありませんかね?」
と訪ね歩いたところ、「あんた、どこから来たの?、日本?、じゃあそこの先の区長さんご夫妻が20年日本に住んでたから行って訊いてみるといいよ」という天啓のような一言。

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タイ語でもイサーン語でもなくもちろんラオ語でもなく「パーサー・ヨー」というベトナム語に近い発音の地域だったので
なかなか言葉が通じず疲弊しかけていたところへ日本語堪能なご夫妻がいらっしゃって、結局そのお宅の離れに1週間程
居候をすることになりました。
ミニマートを経営していらしたので店を手伝いながらのサコンナコン生活です。

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「イサーンのガイヤーンが食べたいんですが」とご夫妻に伝えましたら近所のお宅で元気な鶏を絞めて
解体までしれくれるそうで、着いた当日の夕飯はガイヤーンでした。


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締めたての鶏肉をナムヂムに漬け込んで炭火で炙って食べるんですが、超絶美味です。
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鶏の生血をビアリオと割ってキンキンに冷やして一気に飲み干すのですが、これまた超絶美味です。









ウソです。
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まともな食堂も皆無といった状況だったので滞在中は近所の幾つかのご家庭にお邪魔して様々なイサーン料理を頂きました。
見ず知らずの人間を台所まで通してくれて食事や時には酒までも供与して下さるというイサーンの方々の懐の深さに
只々平身低頭の想いであります。
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コンビニもATMもなく現金の流通量も極端に少なくて(ヨレヨレの紙幣が村の中であっちに行ったりこっちに行ったり)
現代的な経済活動こそ、目立ってはいませんでしたが新鮮な野菜や肉、魚、たわわなフルーツ、豊かな米で地域は溢れていました。
独居老人も見かけなかったと思います。
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近所のご家庭の中で最も頻繁に訪れたご家庭の長老のお婆さん。93歳。
10人兄弟の末っ子で、ご自分も10人のお子さんの母。
ラオス人の旦那は10人目が産まれる前にパクセーに行ったきり戻らずだったそうで
ほぼ一人で10人の子供達を育てたのだそうです。
近隣親類との助け合いが強いので日本とは状況が違うでしょうが、女一人で10人って想像を絶する状況であります。
「バンコクはうるさそうだから日本へ私を連れて行ってくれるかい?」と言われたので「いいですよ」と
申し上げましたら非常に喜んでくれました。
「日本」の発音は「ニャッパン」でした。
イープンやリーベンよりも親しい感じがします。
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蟻炒め、フツーに旨いです。
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蝉と蟻炒め、目と目が合っちゃいます。
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蛙の素揚げ。かっぱえびせんみたいな感じです。
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プラークラーイ、ナイフフィシュです。
トートマンプラー等、一般的なタイ料理にも使われてます。
サコンナコンではラープで食べるのが王道のようで、私も何度も頂きました。
あまりの美味さに作り方も完全マスターしました。
憎めない顔してます。
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ウドンやコーンケーン方面と違ってラオスが最も細くなってベトナムまで直線で100km前後の、この地域(主にサコンナコン、ムクダハーン、ナコーンパノムの3県)は独自の文化が色濃く残っている印象です。
女性達はシンを着用していて、言葉はベトナム語のような音の言葉を使っており細かな美意識はラオスに近い感じ、です(なんだかよくわかりませんね、ははは)。
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サコンナコン、私は痛烈に気に入りまして、必ずや再訪の予定です。

荷物を減らしたかったので、蟻や蝉のスマホ画像以外は
6Dに24-105L F4(旧)の1本にしました。
素晴らしいレンズです。

by barrameda | 2017-04-09 16:42 | asia


頭の中は夢がいっぱい。


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